北陸の人たちにはなじみが深い魚「ブリ」、天然ものは10キロオーバーからブリと言います、それ以下はガンド、フクラギ、コゾクラ、モジャコと言われる。でかくなるにつれて呼び名がかわるのを出世魚といいます。
これは能登島でとれた12キロオーバーのブリ、昨年の正月に買ったものです。脂がのって旨いのはブリの中でも12キロオーバーのもの、脂の量、質ともに最高クラス、それ以下には興味がありません。
ブリに限らずどんな魚にも言えることですが、天然に勝るものなし、近頃は養殖のブリが多くでまわっていますが、嫌に脂が多量にあってしつこく、脂の質から言えば天然ものに比べ一段も二段も下がるそういった印象です。
なぜこんなに脂があるかといいますと、養殖の際のエサが原因になっているためです。養殖ものの大半はイワシをエサに育てています、イワシは脂を多く含んだ魚、しかも養殖場という快適な環境で何の競争もなくエサにありつける。言うなればただの肥満体のブリなのです。
しかし最近では養殖技術も進歩しエサを独自にやった養殖のブランドブリがいます。
それが今回の「みかんブリ」です。
みかんの味がするブリ?と思われる方もいるかもしれませんが、ご安心をエサがイワシでなくみかんと言うだけで、味はブリそのものです。
なぜエサにみかんをあげるのかと言うと、みかんの皮に含まれるある成分の効果を期待してのものです。その成分というのが「リモネン」なのです。
このリモネンと言うのはにおいを消すのにすごく効果的な成分なのです。おもにかんきつ類の皮に多く含まれています。
このリモネンをブリに加える(食べさせる)ことで中からにおいを改善しよう、そういった狙いがあるためです。
このリモネン、かんきつ類ではオレンジの皮に多く含まれ、その次にライム、ゆずと続きます。この成分は皮に多く含まれ、身の方にはあまり含まれてませんので注意してください。
このリモネンを上手く活用できれば、ブリだけではなく、アジやサバなどのほかの青魚でも応用ができると思います。
これはまだ可能性の話なので研究して結果がでましたら皆様にご報告いたします。
これとは別の話なのですが、青魚独特の臭みは血から出てくるもの、ですので活魚の状態から上手く血抜きさえ行えれば、そもそもいいのではないか。とも思っています。
まぁあくまで可能性の話です。もし生きた青魚が手に入ってみたなら試したいと思います。
それでは今回はこのへんで・・・
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