川県には地鶏はいない」と言う返答ですので、正直諦めていました。
石川県で唯一鶏の生産・販売を行っている河内物産さんのブランド「健康鶏」は結局はブロイラー
なので、地鶏にあるような、肉の旨みとか脂の感じ、脂の間にあるゼラチン質の層、そして香りが物足りないなと思っていました。
そんな時、日本の銘柄鶏の一覧が見れるサイトを何気なく眺めていました。
「おっ!あれ!?」
って最初は思いました。
「能登地鶏・・・?石川には地鶏いないはずじゃ・・・」
よくよく読んでみると、石川県の能登町にある小さな養鶏所さんで作っていることが判明!しかもサイトもある「能登鳥の里」すぐにクリック!
なるほど、月に少量ではありますが出荷もしている正真正銘の地鶏であることが判明!
速攻電話です。
電話対応も良くもも肉1キロ分即購入しました。
しかし、なぜ業者の人は知らないのだろうかと言う疑問はさておいて、届いたもも肉を早速調理してみました。
調理方法は和歌山から取り寄せた紀州備長炭の細丸での炭火焼きです、細い方が突発的な熱源のパワーがあるのです。なぜ違うかはまたの機会に発表します。調味料は塩のみ、今回はアルプスの岩塩を使用しました。
素材が良ければ良いほど、料理は攻めです!塩も攻めます!良い素材の場合、塩辛いかなと思う手前でもしっかり素材の風味が残る、素材が負けないんです。
焼き方にもこだわります、今回は身の部分と皮の部分を別々のアプローチで火を入れていきたいと
思います。
まずはもも肉を常温に戻します。これは肉の芯温度をあげることで均等に火を入れるためです。そして皮目に細かく傷をつけます。細かく傷をつける事によって、焼いたときに皮と身の間のゼラチンの層が表面に溶け出し、その溶け出したゼラチン質で皮を揚げ焼きすることによって皮目の仕上がりが煎餅みたいにサクサクになるのです。
色々な食材で試した結果、鰻は一度蒸してから焼くと良いのに対し、地鶏は地焼きが一番良いです。
火の入れ方はまず身側から、身側は余熱を利用し中までじっくりと火を通していきます。肉汁が外に逃げ出さないようなギリギリの火の入れ方でアプローチをかけます。フレンチでよく使われる、火を短時間入れては肉を休ませる、また入れては休ませるを繰り返し、肉にストレスを与えることなく中まで火を通していきます。
一般的にある最初強火で表面を焼き固めて肉汁を閉じ込めるやり方はドリップが防げないと言う研究結果が既に実証されています。あれでは急激にタンパク質が固まるので肉の中にあるジュース(肉汁)が外に押し出されてしまうのです。
皮目バリッバリッに焼けました、やはり炭火は香りがいいですね。
あっ!ちなみに焼き魚や肉に火が通りやすいと言う理由で切れ込みを入れる料理人がいますが、あれはドリップの作用を促すだけなので関心しません。時間をかけてゆっくり火を入れたほうが美味しいのにもったいない。
では実食・・・
美味いです!地鶏らしい肉の旨みがあり皮も旨い、皮はホントに煎餅みたいにサクサクして新食感!多少肉の繊維が強いかなと言う印象、でも石川県にも地鶏があると証明してくれる味でした。
少し気になったのは肉質がしっかりしていて筋っぽいので皮と身のバランスが悪いこと、なので身の部分を1.5センチぐらい削いで美味しいバランスにして食べてみると・・・
ベストマッチ!!大正解でした!!
石川発の地鶏「能登地鶏」!いやー良かったです!
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