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2014年3月28日金曜日

平目の真空保存と繊維に対する切り方

こんにちわ、今回は平目の真空保存の話です。


これは20日に市場から取り寄せた佐世保の平目、脂がのっており噛むたびに昆布みたいな旨みが広がり美味しかった。この平目を21日に真空包装して約3℃の温度帯で1週間寝かせてみたものです。

魚からのドリップにより巻いてあった給水シートには魚のいやな匂いがついており、結構ドリップした事が伺えます。


身の感じは1週間たったとは思えない、多少身はのびていましたが弾力は残っていました。見た目も問題なさそうです。さて味はどうかな?

まずはそぎ切り・・・
(日本料理にはそぎ切りとへぎ切りと言う切り方があり、区別は難しく個人や本によって呼び方はまちまちですのでこのサイト内ではそぎ切りは皮目を上にした切り方、へぎ切りは皮目を下にした切り方と統一します)




日本料理では、そぎ切りやへぎ切りは白身魚なのど繊維や弾力が強い魚によく用いられる切り方です。面が広くなるので舌の上でも旨みを感じやすくなります。


切り終えた断面です。繊維的には平造り(後から出てきます)と同じ繊維の形、ただし舌にあたる身の部分は多いです。

次はへぎ切り(皮目を下です)




最後に角を立たせて上げるために包丁を立てて身を切り離します。


へぎ切りの断面、そぎ切りは木の年輪を半分にしたような繊維の並びに対し、へぎ切りは縦に繊維が入っています、繊維が縦に入っているので食べたとき繊維(すじ?)が口の中に少し残りました、これはしっぽにに近い部分だったのでなおさらだったのかもしれません。しかし縦に入っているので理屈としては噛み切りやすいと思います。

最後に平造り。





わかりづらいですが、そぎ切りと同じ繊維をしています、切り方の違いは包丁の傾きだけです。平造りは繊維が残り易いので、肉質が柔らかい赤身魚に良く用いられます。


並べて比較、左から平造り、そぎ切り、へぎ切りです。

食べ比べての感想は身のもっちり感は平造りが一番、平目は弾力が硬いので普通平造りに向かないのですが、今回は寝かせることで身が熟成され柔らかくなったため身の性質が変わり平造りが適するようになった感じ。切り方ひとつ、素材の選び方ひとつで同じ平目でも違った顔をする・・・料理は深いですなぁ・・・

今回はここまで、読んでくれてありがとうございます。

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